忖度なしの試用結果!Photoshopの代替ソフトは?


これまで、画像編集ソフトは長らく、アドビ「Photoshop」を使用していました。以前の買取とは異なり、現在の価格体系は「サブスク」のみとなっていますが、高機能とはいえ個人使用のソフトとしては正直かなり高額なので・・、他に代替品となるソフトがないか調べてみました。

情報収集した後、最終的に候補を3点に絞って使い込みをしてみましたが、予想以上のクオリティに驚くと同時に気になった点もあります。忖度のない正直な感想と、私自身が今後使用することにしたソフトをご紹介します。


公式:https://www.photopea.com/
提供:インストール版・ブラウザ版
使用可能拡張子(PSD・AI・他汎用画像)

  • Photoshopの操作感に近く「代替」として最適!
    画面構成・使用感がPhotoshopに非常に近く、マニュアル等の情報も「Photoshop用」をそのまま使える。これは、現Photoshopユーザーにとっては、非常に大きなポイント!
  • すっきりしたインターフェースで作業しやすい
    画面&メニュー構成がPhotoshopに近いだけでなく、単独のソフトとして見てもUIのクオリティが高く操作感がとにかく快適。頻繁に使うソフトでもストレスフリー。
  • WEBアプリなので、PCの容量を圧迫しない
    アドビ商品は多機能であるが故にインストールだけでもPC容量を大幅に使用し、PCも高スペックが求められるのに対し、「Photopea」は低スペックPCでもOK!
  • 回線接続されていないと操作が限定される
    インストール版であっても、基本的にWEBアプリケーションなので、オフラインでの作業ができない(トリミング等、一部の簡易作業は可)。
  • 動作が重く感じる時がある(回線環境に依る)
    特にストレスは感じないが、Photoshopと比較して敢えて違いを挙げるとすると、処理速度が回線の状況に依存するため「遅く感じる時もある」のは止む無し。
  • 右フレームに広告表示(有料版は非表示)
    無料サービスなので想定範囲内。ただ作業中にチカチカする広告が複数表示されると気が散る時はあるかも。どうしても気になる時は「有料版」で非表示にできる。


公式:https://www.gimp.org
提供:インストール版
使用可能拡張子(PSD・他汎用画像)

  • 想定を超えた多機能ソフト
    多機能さは、今回検証したソフトの中でも随一!本当に無料でいいのか不思議に感じるレベルで、多機能を選択の優先ポイントにするのであれば最有力候補。
  • 写真編集だけでなく、イラスト作成も
    多機能故に、キャンバスに描く感覚でのイラスト作成も得意。ラスタ画像として様々な処理を行えるのは強み(ベクタ画像は不可)。独自拡張子は「XCF」。
  • オープンソースで、プラグイン&情報が多い
    GIMPの一番の特徴が「オープンソース」。メーカーサポートが弱い代わりに、多数のプラグイン、ユーザーによる膨大な情報を利用できる。Linuxでも利用可。
  • 操作感に少々慣れが必要
    機能が多い上、操作感もPhotoshopと一見近いようで異なる点が結構あるので、ストレスなく使いこなせるまでには少々慣れが必要になりそう。
  • 「サイズ加工」が使いにくい
    機能が多いので致し方ないが…、もっとも頻繁に使うと思われる「サイズ変更」の処理が、Photoshopの操作に慣れている感覚だと、少々分かりにくい印象。
  • 自分でカスタマイズする必要性
    オープンソース故に、メーカーサポートではなく、自分自身で情報を拾って対応する必要があるので最低限のスキルは必要。例えば、画面上のフォントはデフォルト表示が小さ過ぎて見辛いが、基本機能の設定メニューでは調整できないため、WEB上の情報からソースコードを拾ってProgramフォルダ内の設定ファイルにコードを追記する必要がある。


公式:https://www.canva.com/
提供:インストール版・ブラウザ版
使用可能拡張子(PSD・他汎用画像)

  • デスクトップ・ブラウザの併用利便性
    インストール版とブラウザ利用のどちらで利用してもギャップをほとんど感じない。自宅と外出先など複数環境での利用する際に強みを発揮しそう。
  • AI加工が簡単&充実(有料版機能含む)
    一部有料版の機能になるが、消しゴムマジック等の「AI加工」がとても簡単&直感的に行える。優れたデザイナーが行う様な加工作業を身近なものにしてくれる。
  • ポップなデザインテンプレートが豊富
    吹出しやスタンプ等、写真をポップに「デコレーション」する機能も充実。チラシやハガキを、手間を掛けず「映える」遊び心あるデザインに編集可能。
  • アドビと全く異なる独自のUI
    単独アプリとして見れば決して悪くないが、Photoshopの「代替」という視点だと、まったく異なるインターフェースとなるため、慣れるまでに時間が必要。
  • 本当に欲しい機能は「有料版向け」が多い
    基本的な機能は無料版で十分だが、ところどころ「有料版マーク」が付いていて、本当に欲しいプラスアルファの機能が絶妙に「有料」にされているのは残念。
  • まだ他ソフトと比べると情報が少ない
    ユーザーも増えており、書籍も目にするようになってきたが、Photoshopの情報を使える「Photopea」、オープンソースの「GIMP」と比べると情報が少ない。


今回ご紹介したサービスから、私自身が最終的に代替サービスとして選んだのは「Photopea」です。やはり決め手は「Photoshopに近い操作性」で、回線接続についても主に自宅使用のため懸念材料はなかったです。他の2サービスも捨てがたく…当面は併用することになりそうです。

今回ご紹介した3サービス以外にも、多数の画像編集ソフトが提供されており、各々特長があります。本当に無料でよいのか驚くレベルのものも多いです。これまでは、デファクトスタンダードの「アドビを使っておけば安心!」という感じでしたが、複数のサービスを併用し不足点を補うことで、費用を抑えながらかなり近いところまで機能代替が可能です。

しかし、素晴らしいサービスが増えているとはいえ、やはりPhotoshopにしかできない細かな処理も多々あります。各々の予算に応じて、法人・商用であればPhotoshop、個人利用であれば妥協できるポイントに応じて無料サービスを併用、というのが現時点での最適解ではないでしょうか?