Jリーグ、昇降格が選手に与える影響は?
毎年アツい「昇降格」の争い
Jリーグは現在、1部(J1)~3部(J3)で構成され、年間の勝ち点による序列に基づきリーグ間の昇降格が行われます。サポーターやスポンサーにとっても当然一大事ではありますが、昇降格が選手自身に及ぼす影響は計り知れないです。「名誉」を掛けた華やかな優勝争いと比べ、「生活&人生」の掛かった昇降格争いは、意地と悲壮感が混ざり合う崖っぷちの真剣勝負、リーグ戦終盤の「アツい風物詩」といえるでしょう。
もちろんプロの世界なので、本当に実力のある選手であれば、所属チームの順位に関わらず上位リーグからの引抜き「個人昇格」はありますし、チーム内でも貢献度による待遇格差はあります。また、チーム間での財政面の優劣も当然あるので、リーグ一括りで比較するのは難しいですが、一般的な平均レベルの参考情報として「リーグ間格差」を整理してみました。
残酷な、リーグ間格差の実態
サッカークラブも企業体として収益を上げる必要があります。しかし、上位リーグと下位リーグではJFA支給額(配分金)がそもそも違いますし、下位リーグは対外的な露出が減るため、スポンサー収入が減少します。露出が減れば一般的な知名度も低下するので、入場者収入も落ち込みます。収入の落ち込みは、当然ながら人件費(選手獲得)にも影響が及び、良い選手を保有できないことで更にチームが弱体化する・・・という「負のスパイラル」がJ2・J3でよく言われる「沼」という状態です。
降格1年目は、前年所属リーグ配分金の「80%」を受取れる「降格救済金」という制度があります。選手の直近の生活保障が目的だと思われますが、たまたま単年不調で降格しても力のあるチームなら恐ろしい「沼」にハマる前に短期で戻ってこい、というメッセージも感じます。そもそも、救済金が必要になるレベルの格差とは一体・・リーグ間の待遇の違いはどの程度なのでしょうか?
- 均等配分金
J1=3億5千万円 / J2=1億5千万 / J3=3千万
(※上記金額を順位に応じて按分) - 勝利給
J1=約50~100万 / J2=約10~50万 / J3=数万 - 入場者数
J1=10,000人超 / J2=3,000~10,000人
J3=3,000人以下 - 平均年収
J1=約2,000万~3,000万 / J2=約400~500万
J3=約200~300万 - 移動時
J1=グリーン車 / J2=指定席 / J3=自由席 - 宿泊先
J1=スタジアム近隣のハイクラスホテル
J2=高めのビジネス / J3=廉価なビジネス