世界の距離は「6」から「3.5」へ、そしてもっと近くに

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世界との距離を「数値化」

数年前に一時話題となった、六次の隔たり(Six Degrees of Separation)。1960年代にアメリカの社会心理学者:スタンリー・ミルグラム氏に提唱された仮説で、友達の友達・・と間接的な知人を辿ると、世界中の任意の人と「6ステップ」以内で繋がることができるというもの。
世界中の人々は比較的少ない人数を介して繋がるという「スモールワールド現象」を具体的に分かり易く示した例といえます。間接的・机上の仮説とはいえ、世界が一気に身近に感じられる面白い説だと感じました。

「世界が繋がる」というキーワードは、インターネットの普及を経て、SNSのコモディティ化とともに凄まじいスピードで現実味を帯びてきている肌感があります。実際、SNS上で共通の知り合いにあうことも多いし、我々は想像以上に小さな世界で生きているのかもしれません。


50年を経て「3.57人」へ

六次の隔たりは、1960年代の「郵送」による検証だったそうですが、同じ試みを2016年にFacebook(Meta)がユーザー(15億9千万人)対象に「インターネット」上で行ったところ、平均「3.57人」を介すれば誰とでも繋がるという結果でした。

Meta(旧Twitter)ブログ記事
(Three and a half degrees of separation)

1960年代から現代に掛けて、インターネットが社会にもたらした影響力、SNSが持つコミュニケーション・インフラとしてのパワーを、まさに「数値化」してまざまざと見せつけられた印象です。そして今・・・、Meta社の検証から7年を経た現在、果たしてどこまで社会の・世界との距離は近づいているのか、インターネットが世界を繋げる壮大な物語は、テクノロジーの発展と共にこれからも果てなく続いていくのでしょうか。