ビッグマック指数、円安で日本はどうなった?


「ビッグマック指数」とは?

為替レート・購買力平価など、割と難しい言葉で語られがちな「ビックマック指数(BMI)」。平たく言うと、全世界どこでも大体同じサイズ&品質で提供される「ビックマック」を共通の尺度として、その国の物価が他国より高いか低いかを比較するというものです。ビックマックの単価を米ドル換算し、下記の算定式で各国の指数を比較します。

  • ビックマック指数(BMI)
    (対象国の単価÷アメリカの単価×為替)- 100%

ただ一般的には、指数(BMI)より、消費者がイメージし易い「単価」で情報提供されるケースが多いようです。


現在の「ビッグマック指数」の状況

では、現在の各国の「ビックマック指数」はどうなっているのでしょうか?日本は54ヶ国中44位(3.17ドル:450円)で、BMIも大幅なマイナスとなっています。他の国を見ると、アメリカは8位(5.58ドル:793円)、韓国は31位(4.08ドル:580円)と、いずれも日本より上のランキングですね。ちなみに、最上位はスイス(7.73ドル:1,098円)、最下位は台湾(2.39ドル:339円)となっています。その他の順位詳細は、下記リンクを参照ください。


日本の「ビッグマック指数」の推移

現状日本は下位に甘んじていますが、過去の推移はどうだったのでしょうか?

  • 2000年=5位(2.77ドル) ・・・ BMIは+10.5!
  • 2010年=14位(3.91ドル)
  • 2021年=30位(5.66ドル)
  • 2023年=44位(3.17ドル)・・・ BMIは-43.2!

直近の約20年で「BMI」は50ポイント以上下落しており、円安が原因なのは明らかです。「ビックマック指数」はあてにならないという声もありますが、為替が日常生活に与えるインパクトを、イメージし易い具体例(ビッグマック)で示したユニークで意味のある指標だと思います。

分かり易い例を挙げると、日本人がアメリカに行ってビッグマックの単価を「高い」と感じるようなら、為替相場は「円安・ドル高」であるということになります。円安の今、海外旅行先で食べるマックはご馳走ですね。海外で気兼ねなく美味しい食事をしたいものですが、円安はいつまで続くのでしょうか・・